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立正幼稚園

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更新日:2011年11月10日18:52:03

11月10日(木)  白雪姫

    今朝、窓を開けたら野生のリスがせっせと木を登っていました。もう冬眠にむけて荷支度を始めているのでしょうか。忙しそうに行ったり来たりしていました。真っ白な雪が降る日も、もうすぐ近くまできているようです。寒くて大変な思いをするのは動物たちも、一緒ですね。
    本日の朝のお話読み聞かせは、『白雪姫』です。1学期の頃は、年少さんのお友だちの中で『白雪姫』を知らない子が、ちらほらいたのですが、今朝のお話をした時はみんな一生懸命お話を聞き「毒りんごだよ」「食べちゃダメ」など、教えてくれる場面が見られ、すっかりお話も覚えてくれたようです。
    一昨日は、『ジャックと豆の木』その前は『おむすびころりん』のお話でした。その他にも、『人魚姫』『はだかの王様』『こびとの靴屋』『7匹の子やぎ』『金のオノ、銀のオノ』『北風と太陽』『赤ずきん』『3匹のこぶた』など、毎日色々なお話をしています。お友だちはそれぞれお気に入りのお話があるようで、園長先生や海理先生を見つけると「今日は〇〇のお話にしてください」とお願いしています。
    
    昔話は小説や論文とは違い、短く完結にまとめられています。しかしながら、その短いお話の中には、子ども達の興味を引く為、分かり易く、物語の世界に入り込めるよう、様々な技法が使われています。
    たとえば、「登場人物は最低限の人数で」構成されています。そうすることにより、子どもたちがそのイメージ像をより明確に作り上げることができます。白雪姫なら「真っ白な肌に、真っ赤な唇、黒い髪」という3つのキーワードにより、白雪姫の顔をより具体的に想像することが出来ます。イメージし易いよう、昔話では原色が好まれています。赤ずきんの「真っ赤なずきん」も赤だからはっきりと想像が付く訳で、桃色ではぼんやりとしてしまうのです。
    同じような内容を「3回繰り返す」という技法もあります。『3匹のこぶた』は、大ぶたさん中ぶたさんのお家が壊され、3匹目のこぶたさんのお家でオオカミを退治しますし、『金のオノ、銀のオノ』で女神さまは1度目に金のオノ、2度目に銀のオノ、3度目にようやく鉄のオノを持って現れます。白雪姫は、毒りんごを食べて眠ってしまいますが、実はその前に2度魔女が現れて白雪姫の命を狙っているのです。お話にもリズムがあり、ホップ・ステップ・ジャンプといった内容で書かれていることが多いようです。
    他にも様々な工夫がなされ、より簡潔により簡単に考えられているので、奥が深いです。何十年も何百年も前から受け継がれている「昔話」を一つでも多く幼稚園のお友だちに伝えていけたらと思っております。ご家庭でも、そんなところに注目してみると、何十回何百回と読んできた絵本にも新しい発見があるかも知れませんね。