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一人一人が輝いて一人一人が主人公!

更新日:2018年07月16日10:05:27

2018平成30年度夏発行  恵友新聞  園長

【保育の連続性】

                      石川幼稚園長  野 恵子

  二つの「えー!」。
  一つは、二色の絵の具を混ぜたとき新たな色が生まれた瞬間の子ども達の声。
  もう一つは、クレヨンできれいなパズル状に色分けした画用紙の上を最後に真っ黒く塗り潰す(スクラッチ技法)よう促されたときの子ども達の声。

  その次に発せられた言葉は、全く別物でした。前者は「面白い!不思議!やってみたい」。後者は、「嫌だ!せっかくきれいに塗ったのに。もったいない。」と拒否する反応が返ってきたのです。明らかに相反する気持ちが、この同じ「えー」という言葉で表現されたのです。

  これは同日の別クラスでの出来事で、子ども達のその後がとても気になりました。混色に使った筆を水に付けた時、水面に広がる不思議な色に「魔法みたい」の声。一人一人が描いた線を集めて、お部屋の中に虹となって飾られたと聞きました。
  後者は、黒く塗った後に楽しいことがあるからという先生の言葉に渋々黒塗りに。その後割りばしペンを使って、黒いキャンバスの下から現れた幻想的な色彩に、子ども達の反応は推して知るべしです。
  どちらも子ども達は満面の笑顔に。

  子ども達が心を動かされるこのような体験を、「楽しかった。面白かった。」で終わらせず、「もっとこうしたい。こんなことをしたらどうかな。」という子ども達の欲求や探求心に柔軟に対応していくことが大切だと感じています。

  そしてそのことが、ご家庭に帰って話題となったり方法等を変えて試したりして、さらに興味関心が広がっていくとすれば、園生活と家庭生活が繋がって、真に保育の連続性が実現することになります。子ども達の主体的・対話的で深い学びを充実させるためにも、ご家庭と連携を深めてより良い環境作りに努めていきたいと思っています。